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音楽制作に関することをメインに、他には趣味の話もぼちぼち書いているブログです。

創作活動の自動化が進む今、クリエイターは知識・技能・感性を磨くべき

Robot

音楽制作にも次第に自動化の波が迫っています。 これまで人間が勘と経験と度胸でやってきたことにも、コンピューター様が積極的に介在してきます。

まあ、考えてみればシンセサイザーのアルペジエーターやシーケンサーなども演奏の自動化と言ってもいいですので、私としてはむしろようやく制作の方面まで踏み込んでくれたかと言ったところです。

音楽制作における自動化

音楽制作においても自動化はの流れはありました。 そして、ここ最近ではプロやハイアマチュアのミュージシャンの使用にも耐えるツールやサービスも登場してきています。

トラック解析&自動ミキシングツール「iZotope Neutron」

ミックスやマスタリング用のツールを開発販売しているiZotopeが革新的なツールをリリースしました。 その名も「iZotope Neutron」、こやつはなんとボタン一つでトラックを解析し、最適なエフェクトを自動的に選択して調整してくれるという、とんでもないツールです。

Neutron Mixing Plug-ins | iZotope

Neutronの存在は、ここ最近Twitterやブログなどでしきりにミュージシャンたちが話題にしているので知りました。

こちら、早速デモ版を試して見ましたが、ホントいい感じでエフェクトを適用してくれます。 自分で手動でやろうとすると1トラックにつき2〜3分ぐらいかかる作業を、わずか10秒以内に片付けてくれる優れものです。

ただ、こいつはなかなかCPU負荷の高いツールです。 クソザコナメクジスペックのサブ機で動かしたせいか、10トラックほどにアサインするとCPU使用率メーターがガンガン上がっていきました。

自動調整機能を抜きにしても、こういう主要エフェクト全部入りのチャンネルストリップ的なプラグインは持っていなかったので、イントロセールをやっている今のうちに買っておこうかと思います。

Neutronには基本的な機能のスタンダード版と、各々のエフェクトを個別に使えるなどと機能が拡張されたアドバンス版がありますが、普通に使う分にはスタンダード版で十分かと思われます。

Neutronの他にもマスタリングツール「Ozone」を始めとするiZotope社のツールを揃えるなら「iZotope Music Production Bundle II」もオススメです。 こちらにはアドバンス版が付属します。

全自動マスタリングサービス「LANDR」

ミュージシャンが作品をリリースする際には、視聴に適した音量に調整するマスタリングという作業が待っています。 このマスタリングを怠ると、作品ごとに音量が違ったり、音量が小さすぎたり大きすぎたりして聴きにくくなってしまうこともあります。

マスタリングに関しても相応の知識やツールが必要になるので大変な作業なのですが、今回取り上げる「LANDR」はそんなマスタリングを人工知能が自動で行ってくれるサービスなのです。

LANDR

使い方は上記リンクのページに従って、マスタリングしたいファイルをドラッグ&ドロップするだけ。 数分ののちにマスタリングが完成し、ブラウザ上で視聴できます。

継続的な利用に際してはそれなりに料金はかかりますが、1からマスタリング用のツールを揃えるのとどっこいどっこいの値段、むしろ自動化で時短できる分お得かもしれませんよ。

全自動作曲ツール(過去記事参照)

そういえば、自動で作曲してくれるツールについては以前に本ブログで取り上げたことがありますね。 合わせてお読みください。

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決めるのは自分自身

このように、音楽制作においてもある程度プログラムやAIがアシスタントになってくれるようになりました。 いい時代になったものです。

ですが、最終決定を下すのはプログラムとかAIではなく、自分自身です。 彼らがはじき出した結果に責任をもってGOサインを出すには、彼らが何をどうしているかを見極めるだけの知識や技量が必要になってきます。

こういう全自動ツールはよく初心者向けにアピールされる事が多いですけど、何も知らない初心者と知識と技量を持ち合わせたプロとが同じ条件でツールを使ったら、当然後者の方が良い結果を出すものです。 リズムマシンが登場した当初。リズムマシンがあればドラマーが不要になるなんて言われてましたが、結果はドラマーがリズムマシンで打ち込んだリズムトラックが支持されたというのは有名な話です。

また、自動化した作業を見極める知識や技量の他にも、感性を養う必要もあります。 今のプログラムやAIは数値的な良し悪しを判定することはできても、それが人間にとってのいいものであるとは言い切れません。 将来的にはプログラムやAIも人間の感性を理解するような時代が来るかもしれませんが、そうであったとしてもそもそも好みなんて人それぞれ違うものです。 自分の中で確固たる「いいもの」を見つける、そのためにも様々な作品を鑑賞したり、リアルな経験を積んでいくべきでしょう。

ミュージシャン以外のクリエイターにも言えることですが、創作の分野にコンピューターが介在し始めているからこそ、人間はより人間臭くなるべきなのではないでしょうか。