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YAMAHA MONTAGEは日本人のものづくりスピリットの結晶だった

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2016年のNAMMで華々しいデビューを飾ったYAMAHAのフラグシップシンセサイザーMONTAGE。 フラグシップシンセサイザーとしての矜持は音や機能へのこだわりだけでなく、操作感や筐体の造形へのこだわりにまで現れています。

音色だったり機能とかは他のレビューサイトでも詳しく取り上げられていますし、本ブログではそういった部分以外のこだわりや魅力について触れてみたいと思います。

技術紹介ムービー

約19分と長めのムービーですが、シンセサイザーに興味がある方なら見ておいて損はない、ためになるムービーです。 YAMAHAの熱いものづくりスピリットを感じます。泣けます。

7:27〜はデザイン、外装、ハードウェア、マニュアル、ソフトウェアなどと、シンセサイザーの音や機能に直接関係のない部分がフィーチャーされますが、むしろそこからがこのムービーの本番と言ってもいいです。


MONTAGE Development Story

こういうムービーに作業着姿のいかにもエンジニアって格好の人が出るって珍しいですね。

また、ムービーのラストに開発関係者がMONTAGEを囲んでいるのも、様々な人達が総力を結集して開発に携わったんだなって実感させてくれます。

こだわりのポイント

MONTAGEにはこれまでのYAMAHAシンセサイザーになかった要素が盛り込まれています。

MONTAGEにはYAMAHAのシンセサイザーに初めてタッチパネルが搭載されています。 他社のシンセサイザーにタッチパネルはすでに取り入れられていますし、画面をタッチする操作も一般的になってきたので、さすがにYAMAHAもやらざるを得なくなったのでしょう。 YAMAHA初の試みというのもありますが、後発機種で他社製品に劣るわけには行かなかったでしょうし、苦労は絶えなかったと思います。

また、YAMAHAのシンセサイザーには直線的なデザインというコンセプトがありましたが、MONTAGEではそこからの脱却が図られています。 特に本体パネルの背面には曲面加工が施されています。 幅1000mm以上のパネルを歪みなく曲面に加工するこのパネル、単価がすごく高そうです。あと、歩留まりも悪そう

そして、MONTAGEはYAMAHAのシンセサイザーにしては派手に光ります。 紹介ムービー内でも「うちのシンセでこんなに光るのは初めてです。」という言葉もありました。 光り方に関しても屋内はもちろん、野外のライブを想定して炎天下でも美しくなるように調整されているようです。 MONTAGEの大きな特徴でもあるスーパーノブは、黒色でありながら光を透過してノブが光って見えるようになっています。 試作段階ではスーパーノブ下部分は乳白色で光っているのがわかりやすかったのですが、そこで満足せずにスーパーノブが光っていない時の見た目にもこだわって光が透過する黒い素材を用いるという徹底ぶりです。

こういった音楽に直接関係しない部分にもとことんこだわっているところから、YAMAHAがMONTAGEに込めた想いが垣間見えます。

だいきぎょうの ちからって すげー!

このようにシンセサイザーなのに音楽的な部分以外にもこだわりを持ったものづくりができるのは、YAMAHAが世界に名だたる大企業だからということもあるでしょう。

YAMAHAのような大企業には数十年にわたって様々な分野で蓄えてきたノウハウがあります。 音楽だけでなく、機械工学や電気電子工学などのノウハウもまた、MONTAGEのプロジェクトを支えていたことでしょう。

ものづくりにはノウハウだけでなく、それらを実現するエンジニアたちが必要です。 不可能を可能にするだけでなく更に先を目指すエンジニアたち、彼らがいなければどんなに素晴らしいアイディアも水泡に帰します。

また、それらを支える企業の体力と資金も必要です。 フラグシップシンセサイザーなんて金ばっかりかかってセールスがそんなに見込めないもの、体力と資金に余裕ある企業しか作れないです。

これらのどの要素が欠けても、MONTAGEは日の目を見ることはなかったでしょう。

あと、こんな紹介映像を作れるだけの広報力ってのも大企業ならではですね。

そんなMONTAGEを試奏してきました

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