読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

musirak.com

音楽制作に関することをメインに、他には趣味の話もぼちぼち書いているブログです。

音楽ファンを増やすには、音楽やミュージシャンとふれあいやすい環境が必要

photo by Sean Molin Photography

誰がために鐘は鳴ると問うと、それは汝がために鳴ると答えることでしょうが、
誰がためにミュージシャンはギターを掻き鳴らすかというと、それはファンのためと答えるでしょう。

ミュージシャンはファンがいてこそ音楽を続けていられるというものです。 しかし、そんな音楽ファンたちも近年では減少の一途をたどり、それに相成って廃業するミュージシャンも出てきました。

こんな時代にミュージシャンたちがこれからも音楽を続けていくには、まずは音楽ファンたちを増やしていくことから始めなければなりません。

これから書いていくことは音楽市場における顧客を増やすというマクロな視点という前提で書いていますが、例えば自分たちのバンドの集客を増やすというミクロな視点での手法として読み替えてもらっても問題ありません。 バンドの集客を増やすということは、普段から音楽を聞かない人にも自らのバンドを訴求する事にもつながるので、音楽市場に顧客を増やす事につながってきます。いわゆる合成の誤謬は起こらないわけです。

音楽業界は市場を育てなかった

まずは、なぜ近年において音楽ファンが少なくなってしまったのでしょうか。 それは、音楽業界がその地位に甘んじてたがために、今まで音楽市場を育てなかったせいです。

音楽市場に活気のあった20世紀は、今よりも娯楽に乏しかったため、みんなが音楽に耳を傾けていました。 それこそ赤いリンゴに口びる寄せて、黙って青い空を見ていても音楽は売れたというものです。 だからこそ、音楽業界は特段努力することなくとも、十分に顧客が確保できていました。

ですが、人々の趣味や嗜好が多様化した現代では、それまでは通じていた昭和のロジックは通用しませんでした。 現代に流行ったのはリンゴの唄ではなく、各々のニーズに合わせた機能を有することができるアップル製品でした。 音楽業界は音楽が売れない原因を若者の音楽離れだとか、違法コピーが出回ったせいだとか、あたかも自分たちに責任がないように宣っていますが、そもそも若者は音楽から離れる以前に近づいてすらいませんし、違法コピーまでして音楽を聞いてくれる者も稀有なことでしょう。

現代のミュージシャン達は音楽業界が市場を育てなかったツケを払うことになってしまいました。 音楽業界が自ら生き残るための生存戦略として選んだのは、本来であれば協力すべき相手であるミュージシャンからの搾取でした。

ミュージシャンは音楽業界に依存してばかりでは、カチカチ山のたぬきのように泥船に乗ったまま沈んでいく運命です。 ミュージシャンもまた、自ら生き残るための生存戦略として、音楽ファンを開拓していかなければなりません。

AKB48はなぜ国民的アイドルにまでなったのか

ここで考えなければならないのが、音楽不況と言われる現代で国民的アイドルの座に上り詰めたAKB48についてです。

彼女たちのCDを買うのは握手券や投票券がほしいからで、音楽を買っているわけではないなんても言われていますが、そうであったとしても彼女たちの音楽やパフォーマンスを含めたアイドル性にファンたちは購買意欲を示したことには変わりません。

アイドルの音楽の特徴には以前触れてはいますが、それだけではAKB48は今の地位にいなかったでしょう。

www.musirak.com

AKB48は自らを認知してもらうためにテレビを始めとするメディアに大々的に露出しました。

今やテレビを付ければAKB48のメンバーの誰かの面を拝むことになるでしょう。 隙あらば、自らの音楽を喧伝してきたり、ステージをぶっこんでくるバイタリティがあります。 ですが、彼女たちはテレビ出演するような特別な存在という風にはならず、会いにいけるアイドルとしての活動も行い、ファンとの距離を近しい物にしました。 こういうことを続けてきた結果、AKB48は音楽不況の現代でもファンを獲得しました。

つまり、ミュージシャンが音楽ファンを増やすためには、AKB48と同じように自らをファンと近しい存在にしなければなりません。

ミュージシャンが主体的に音楽ファンを増やす方法

ですが、ミュージシャンもAKB48と同じようにメディアに露出できるかというとそうではありません。 そういう宣伝方法はコストが掛かり過ぎます。 AKB48の元締めのような資本があったり、もしくは宣伝の必要すらないぐらい有名になった後じゃないとメディアから声なんてかからないでしょう。

ならばミュージシャンらしくライブを頑張るというのが模範解答かと思いきや、そうでもありません。 音楽ファンならともかく、ライブに行ったことのない人が知らないミュージシャンのライブに行くなんてありえません。 ライブは既存の音楽ファンを引き込んだり維持したりするものであり、ご新規様を獲得するための有効な手段とはいえないでしょう。

YouTubeを始めとする動画サイトに演奏動画をアップロードしても、音楽ファン以外には見てもらえないことでしょう。 動画サイトは能動的なメディアです。 ユーザーは見たい動画しか見に行かないと思ってもいいです。

音楽を聞かない人たちに音楽を聞いてもらうには、AKB48のようにゴリ押しとも言えるような強行手段を取るしか道はないでしょう。 その最たる例が路上ライブです。 路上ライブであれば、普段音楽を聞かない音楽に興味のない人にも、通りすがりに音楽を届けられます。 彼らは音楽を嫌っているのではなく、音楽に触れていないので認知していないだけです。 つまりは路上ライブを機に音楽ファンになる可能性を秘めているのです。 路上ライブはライブハウスでのライブと違って、ミュージシャンがステージに立っているわけではないので、音楽ファンと同じ目線でいることができます。 それは、ミュージシャンと音楽ファンがより近しい存在になることができる機会であるといえます。

路上ライブをするにあたっての注意事項や、それに関する様々な取り組みについては以下の記事を書きました。ご参照ください。

www.musirak.com

路上ライブを楽しむ本〜なぜ駅前広場の人気を独占することができるのか (STYLENOTE LIVE BOOKS002) (スタイルノート・ライブ・ブック)

路上ライブを楽しむ本〜なぜ駅前広場の人気を独占することができるのか (STYLENOTE LIVE BOOKS002) (スタイルノート・ライブ・ブック)

  • 作者: 青柳文信
  • 出版社/メーカー: スタイルノート
  • 発売日: 2009/09/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 1人 クリック: 6回
  • この商品を含むブログを見る