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musirak.com

ペダルを漕いでいれば何処まででもいける・・・そう思っていた時期が私にもありました。

avexのJASRAC離脱は音楽業界に新しい風を吹き込むのか?

音楽 音楽-法律

photo by kirainet

avex(エイベックス)がJASRACから離脱するようです。

www.nikkei.com

現在、avexは約10万曲の管理をJASRACに任せている状態ですが、これらを自社グループ内で管理していく方針のようですね。

音楽著作権管理はJASRACの独占状態

日本の主な音楽著作権管理団体は以下のとおりでした。

  • JASRAC(ジャスラック)

  • e-License(イーライセンス)

  • JRC(ジャパンライツクリアランス)

  • ダイキサウンド

現在、音楽著作権管理のおよそ98%がJASRACが行っており、事実上の独占状態です。 JASRACは過去に独占禁止法の疑いをかけられたこともあり、今年には最高裁判所によって新規参入を困難にしていると判決をくだされています。

www.sankei.com

そのような混迷とした中で、avexは従来よりJASRACの独占状態になっていた市場を変えるべく動いていました。 なので、今回のニュースはavexがJASRACに愛想を尽かして離反したというより、正しい音楽の市場を築くために行われた英断だと考えています。

音楽著作権管理の一本化

今年9月、avexはe-LicenseとJRCの株式を取得し筆頭株主となり、e-LicenseとJRCの事業統合を図りました。 今後、avexレーベルの管理する楽曲はe-LicenseとJRCが統合した団体が行うことになります。

そもそもavexレーベルの楽曲はe-LicenseとJASRACの2社によって管理されていました。 楽曲の管理と一言に言っても、それは様々な利用権に分かれています。 これによって利用権の種類を選択して信託することが可能なのです。 例えばカラオケや演奏に関する権利はJASRACに預け、テレビやCMなどに関する権利はe-Licenseに預けるというような事ができます。

今回でavexはJASRACに完全に信託していた利用権や、e-LicenseとJASRACの2社で分かれていた利用権の管理をライブなどでの演奏権を除いて一本化することになります。

JASRACの独占状態が終わることによる影響

そもそもJASRACの独占状態が続くと何がいけないのでしょうか。

一般的に市場を独占すると、独占した企業が市場そのものを自分たちにの都合のいいようにコントロールできてしまいます。 つまり、今現在のように音楽を利用するにはJASRACの言い値を支払わなければならないですし、JASRACの都合で利用規約を決められてしまうのです。 JASRACがカスラックと批判され続けても不埒な悪行三昧を改めずにいたのは、JASRACが音楽著作権管理の市場を独占していたためです。

では、今回avexが動いたことでJASRACの独占状態に何か影響はあるのでしょうか。

JASRACの管理曲は約300万曲にも登ります。 そこからavexが約10万曲を引き上げたとしても、JASRACの独占状態は変わらないでしょう。

ただし、avexには人気アーティストが多く所属しています。 下記Wikipediaの記事に載っているアーティストだけでも、ちょくちょく目にしたりする方々がリストアップされています。

エイベックス・グループ - Wikipedia

管理曲の数だけならJASRACの独占でしょうが、膨大なJASRACの管理曲の中でも収益を上げているのはほんの一握りとも聞きます。 管理曲数では大きくリードを許しているavexも、音楽界への影響度から鑑みるとその影響力はかなりのものなのではと思います。

また、JASRACに不信感を抱いていたけどJASRACに変わる音楽著作権管理団体がないために、仕方なく楽曲の権利をJASRACに信託していたアーティストが、avexの動きを機に脱JASRACを試みることもあるでしょう。

とはいえJASRACもこれまでに培ってきた販路があるでしょうし、その強みを生かしたビジネス展開も期待できます。 avexとJASRACの2社が潰し合うというようなことにはならず、互いが強みを生かして弱みを補うようになるのではないでしょうか。

ただ、音楽著作権管理団体が増えることで以下のような課題も示唆されています。 音楽を使うのに余計に利用料がかかったり、手続きが煩雑になるようなことになれば、利用者は積極的に音楽を利用したいと思わなくなり、結果的に音楽離れが加速します。 利用者のことを考えた整備はちゃんとしてもらいたいものです。

d.hatena.ne.jp

かつてはavexもコピーコントロールCDの件でやらかしてはいますが、音楽著作権管理の市場をより活性化する起爆剤となることを期待しています。

よくわかる音楽著作権ビジネス 基礎編 4th Edition

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